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新設インタビュー・コラム TAKE5(ちょっと一息) ミニラボからの”一機当千”個性派ご紹介 |
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*04240709 6月の日曜日の午後だった。 東京・田端のアマンダにランドナーが到着した。前後にバッグ、太いタイヤ。神戸から漕いできた美籏應登(みはた・まさと)さん、25歳。元シマノのエンジニアである。フレームには、地元Rokko(六甲)のデカールが。 Q お疲れでしょう、ルートは? ――滋賀から大垣、知り合いのshin服部製作所に寄ったりして、大垣まで中山道、岡崎から東海道。交通量が多くてさすがにドキドキもしましたが、箱根の下りは愉しかったですね。もっとも、漕いできたのはこれが初めてでも、これの製作で、8回、大阪=ミニラボを往復してるんです。 Q 8回! その熱意と根気は、ミニラボのギネス記録です。今回は、言ってみればRokko号の里帰りになりましたね。ところで、そもそものきっかけは? ――将来ビルダーになりたくて、そのためにどんな知識、技術が必要かを知るために、まずは1台でいいのでフレームを自作してみたかった。ただ作る環境がなくて悩んでいた折に、2023年のハンドメイドバイシクル展でミニラボのチラシを渡され決心がつきました。
夜行バスで往復しながら、通算10か月、正味75時間。クロモリ・フレームから手作りだが、よく拝見すると、この方の個性が各所にじみ出ている。フォーク・クラウンなどは、クラシックな工芸品の香りがする。
Q かなり凝ってます。難しかったでしょう? ――BIKE CADと言うソフトで設計しましたが、トップチューブのサイズを間違えてカットしてやり直したり、 “愉しい想い出”が、たくさん(笑い)。パーツまであれこれ自作する余裕はないので、バッグのステーもシートピラーも市販品。シートチューブの内径と市販のピラーの径が微妙に合わなかったので、市販品のキャリアをストッパー代わりにしたりと工夫しました。ギアは前が48×42×34、後ろが8段のSORAです。 ――手先が不器用なこともあって、ロウ付けはなかなか綺麗にできず。人に見せるのも恥ずかしい外観ですが、あえてそのままの状態を見せようということで、塗装はクリアのみにしました。千葉さんや安堵さんからは反対されましたけど(笑)
Q 失礼ですが、シマノ出身ですよね?デュラとか、高級品を使うのかと、、。 ――あまりお金もかけれなかったので、メルカリで買った3万円の中古ランドナーの部品を流用したんです(笑い)。タイヤは26インチ、35Cです。
ハイエンド、019のクロモリ。自然色で、実に綺麗な仕上がりだ。
Q 乗り始めは? ――中学の頃は折りたたみに乗ってましたが、神戸高専で自転車部に。ただ、レースで他人と競ったりするより、自由気ままにマイペースで走り続ける方が好きになって。自転車だと“自分だけの力で何か出来る”、と言う点に惹かれました。
瀬戸内海一周、神戸からしまなみ海道、香川・高松と、500KMの旅。地元六甲山では、平均斜度8%の10KMを一気。シマノでは釣り具担当の仕事が主だったが、650Cのグラベルで走り回る同氏を、職場の同僚たちは(おもしろがって?)応援したそうだ。長距離での実走は平均時速25KMとか。
Q 他のスポーツもおやりに? 半端ない体力ですね。 ――長距離ランと平行して、山を走り抜けるトレラン(トレールラニング)にも出ています。100kmを超えるレースに出たり、日本海から上高地まで3日間で縦走したりとか。社会人になってからの週末はほぼ六甲山で走りまわっていました。
確かに。極限近くまで絞った体は、サイクルショップよりも、縦走コースで見かける山岳レーサーのそれだ。強固な意志と、冷静な判断力が要求されるトレランも、長距離ライド同様、過酷で孤独な冒険である。
Q 登山も昔から? ――六甲育ちで、よく裏山を登ってましたから。5月でシマノを退社、この夏は北アルプスの双六岳の山小屋の仕事をやります。
ともに播隆和尚が切り開いた笠ヶ岳と槍ヶ岳の間を抜けて、黒部五郎岳へと続く北アルプスの奥深く、名峰双六岳(2860M=上宝村)がそびえ立つ。山小屋仕事は4か月。山を下りたら、またあちこち走り回るに違いない。「あれっ?!」と、どこかで出会うような気がしてならない。
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アタック21 マウンテンヒルクライム1000MTT |
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~~HP編集・注の担当:後藤新弥~~
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