フレーム

 解説: 千葉洋三

*フレーム メモ  <チタンフレームについて>

2021年1月31日の短信で、S女子制作中のフレーム関連で、各種フレームのスペック表を掲示したが、この中の「’72フレーマチタン」について、説明を加えておくと。

F LEMA(フレーマ)  チタニウム・フレームは、1972ミュンヘン・オリンピックで、世界最初のゴールドの成績を示した。アルファロメの修理工場、マンハイムのFLEMA社製作のオーダーフレーム。西ドイツチームがチームパシュートで快挙を成し遂げた。チタニウムのヤング率は10.6トンでスチールの半分程度ですから変形に対しては頑張ることはできない。どんなものかと2台輸入した。柔らかいマシンで よくぞ優勝できたと驚かされた。bicycleをこなす業がトップレベルレーサーと ただ自転車の好きなおじさんではまるで違っている事を知らされた。スポーツサイクル史上 チタニウムの最初のビッグタイトルと思う。もっと大きな成績は翌1973年のオキャーナによるツール ド フランス制覇。

なお、前述のミュンヘン五輪では、パシュートの優勝候補筆頭だったスイスのクルマンは、ノルウエーのクヌートセンに敗北。ちなみに、ここでのイシワタ017はシルバーメダルに沈んだ。しかし017を使用したスイスのメーカー、トニー メイヤー社からは、報告と礼状がイシワタに。ちなみにトニー・メイヤーはただ今ではアソスのジャージとして有名だ。イシワタ017はこの後 1973年プロロード世界選手権でジモンディが採用して優勝。1974年からはファン・シュプリヘルのボルドー パリ優勝へと、好成績を継続した。 

   重さ  BB  ヘッ  リヤーエンド シート
 Mさんフレーム         0.85  5.00  2.50  1.50
 72フレーマ チタン  1395g 0.27  5.80  1.85   0.49
 91アマンダCF  1250  0.19  3.60  1.55   0.50
 93トレックCF  1235  1.10  3.25  2.25   1.15
 94ミズノCF  1370  0.25  4.42  1.23   0.43
 94アマンダ  0990  0.25  3.90  1.70   0.62


参考:ア・ラ・カルト


ミニラボ顧問 岡根教授のアルミマトリクス+CF40トンライニング+チタニウムフレーム。
須貝 奏志君ライニング作業を応援。



1975年製アマンダフレーム 24トンヤング率品しかなかった頃の実用品。


1989年 新素材展サンシャインビル 三菱レーヨンブース出展品


1993年製 試しに ミニラボメンバーと乗ってみることにする。